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2011年9月の記事

2011年9月27日 (火)

仁義なき復興増税

政府は、「復興増税」として、来年度から所得税、個人住民税、法人税、たばこ税を増税する気のようです(*1)。消費税以外の税目を上げる格好のチャンスとみた財務省の手の上で踊らされた結果であることは明白ですが、これは極めて筋違いの増税と言わざるを得ません。

千年に一度という震災復興の負担は、現役世代だけが責めを負うべきものではなく、世代間で分かち合うべきものです。復興事業の恩恵は、将来世代にもわたります。復興財源を長期償還の国債とすべき所以です。また、過去の蓄積である「埋蔵金」の類も、ここでこそ活用すべきでしょう。

すぐにでも増税で賄わなければならないのは、社会保障など、現役世代が恩恵に浴しながら、そのツケだけが将来にまわる類のものです。こちらは毎年継続的に発生し、赤字も累積します。これを適当にごまかしながら、ましてや選挙対策のばら撒きで赤字を膨らませながら、復興増税と称して国民から金員を巻き上げるなど、もってのほかです。

所得税も、法人税も、その税率を変更することで、経済主体の行動に変化を及ぼします。これらの税率を変更するからには、それなりの理屈と、経済全体に及ぼす影響の緻密な議論があってしかるべきですが、こうした検討が慎重になされたとは寡聞にして聞きません。

昨年大幅増税し、最近では財務省と厚生労働省の縄張り争いですったもんだ中のたばこ税まで上げるというなら、その前に国民にストレスを強いる政権運営をなんとかしてもらわないと、四苦八苦しながら生活しているスモーカーはお手上げでしょう。

こうしたダボハゼ主義的増税に手を染めては、真に必要な増税を、理を尽くして説明することができなくなるのではないでしょうか。もちろん、すべての話が混乱する元凶である2009年衆院選マニフェストを撤回することが、増税議論の大前提であることはいうまでもありません。

(*1:9/29「個人住民税」を追加、時期修正。法人税は2012年4月から3年間、所得税は13年1月から10年間、個人住民税は14年6月から5年間、たばこ税は12年10月から国税分10年間、地方税分5年間と報じられています。)

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